小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

銃規制を求めるアメリカの高校生たち

 この2月、フロリダ州の高校で起きた銃乱射事件をきっかけに、全米の高校生たちが主体となった、銃規制強化を求める運動が広がりを見せている。

 3月24日に、ワシントンで開かれた「私たちの命のための行進」で演説に立った高校生、エマ・ゴンザレスの、4分半の沈黙を含む演説は世界中で大きな共感を呼んでいる。

youtu.be

 同じ集会でエマと同じ高校の、キャメロン・キャスキーはこう演説した。

「私たちに黙って座っていろ、自分の順番が来るまで待っていろと言った指導者の皆さん、私たちを疑いの目で見たり、どうせ何もできないと冷めた目で見たみなさん、革命にようこそ。国民の意見を代弁できないなら出て行ってください」

www.newsweekjapan.jp

 私も高校生のころ、このように、こんな言葉を使って、話していたかもしれない。今では記憶の森のどこか遠くのことだけれど。

 ちなみに、この高校の名は、1998年に亡くなったアメリカのジャーナリスト、フェミニスト、環境保護主義者であるマージョリー・ストーンマン・ダグラスにゆかりがあるのだという。彼女は南フロリダの自然の保存と修復のために闘う「絶え間ない報告者であり恐れを知らない活動家」だったといわれる(Wikipedia)。

   訴えるテーマこそ違え、2018年のキャメロン・キャスキーも、エマ・ゴンザレスも、マージョリーの名に恥じない勇敢な孫たちである。

 なかでも、バイセクシュアルという自らのセクシュアリティを背景に、颯爽としたスキンヘッドと毅然とした沈黙が、世界にどう伝わるかを彼女があらかじめ知っていたのだとすれば、よい意味でエマ・ゴンザレスは、2010年代のアメリカに出現した、最も優れたパフォーマーであり、アクティビティストだと言わなければならない。

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