沖縄に行くのは亡くなったMさんたちとのグループ旅行以来だろうか。5〜6年前のことかと思っていたら、2006年の秋のことだからすでに13年近く経っている。あの時は那覇の「浮島タウンズ」という、マンションを改装した、バックパッカー向けの安宿を拠点に、今帰仁村まで行ったのだった。ちなみにこの宿は今は「国際タウンズイン」と名前を変えている。
結局、今回も那覇の街は国際通りを中心にブラブラするだけだったが、ちょっと足を伸ばしたのは「壺屋やちむん通り」。ここには過去の沖縄旅行では行ってないはず。那覇市立壺屋焼物博物館を見学のあと、数十の店が軒を並べる陶器店巡りをした。壺屋焼き風の茶碗(これは国際通りのショップで購入)、ちょっとアフリカンテイストの作家物のぐい飲み(にも使える)を購入。若い観光客には伝統的な柄よりも、モダンなデザインが好まれるようだ。工房の見学などもできるようだが、今回は断念。
深い瑠璃色が美しいカラカラ(酒器、鹿児島でいうジョカ)に魅入られたのだが、1万5,000円もするので諦めた。もっと安いものもあったのだが、良いモノを見てしまうと……。ただ、安物でいいから一つ買っておけばよかったと、家に戻ってきてから思うのだった。 ちょうど1/29のNHKの「世界街歩き」で那覇を特集していた。この放送の後だったら、もう少し戦略的な那覇散歩ができたものを。
国際通りに溢れる観光客の多くが中国・台湾・韓国系で、街を歩いていてもほとんど日本語が聞こえないことにびっくり。中国の旅行客は大型クルーズ船で那覇港に入り、グループで大挙してショッピングや食事をして、また船に戻っていくんだとか。
しかし、沖縄はもともと中国南部や台湾などの文化的影響が強いところ。気候風土も含めて自分たちの街と似ている異国の街を訪れて何が楽しいんだろうとは思うが、東南アジア風味に日米文化をまじえたミックスカルチャーが彼らにはエキゾチックに映るのか、はたまたサロンパスが大量に安く買えさえすればどこでもいいのか。
29日の那覇の夜の出色はやはり南島酒房 黒うさぎに尽きるだろう。話し好きの店主の個性、美味い泡盛、そしてこれまで食べたのは何だったんだと思えるぐらいの絶品「紅豚のゴーヤチャンプルー」。たぶん豚のラードが違うのだろう。ちなみに紅豚とはこういうものらしい。