小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

横浜中華街・蘭州牛肉拉麺の鴨肉

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 横浜中華街。ちょっと路地を入ったところに、「蘭州牛肉拉麺」の看板。神保町に同じような看板を掲げる店があり、興味はあるのだが、いつもたいそうな行列で入ったことがない。横浜中華街にある店は神保町とは系列が異なるようだが、でも、そんなに古い店ではないと思う。ともあれ、蘭州ラーメンなるものが、どんなものかと思って入ってみた。

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 そもそも「蘭州」とはどこのことか。狭義には蘭州市のことで、中華人民共和国甘粛省の省都。上海から約1,000km、西安よりもさらに内陸に入った町だ。「漢族に次いで回族が多く、他にもドンシャン族、ユグル族、サラール族など白い帽子を被ったイスラム系住民が多い」(Wikipedia)。なにやら、シルクロード的文化混淆な匂いが漂ってくる。

 その蘭州ラーメンだが、基本的には「牛肉のスープに、手打ちで伸ばして茹でた麺を入れた料理」(Wikipedia)と定義される。香菜、ラー油なども要素の一つらしいが、この横浜の店では辛みづけはテーブルにある調味料を自分で調節して行うようで、出されたままのラーメンには辛みはほとんどなく、むしろ牛肉スープの甘い香りが特徴的だった。店の奥で調理人が麵を手で延ばしている。モチモチとした食感の美味しい麵である。

 上記Wikipediaの「蘭州拉麺」の項には「中国政府の一帯一路構想の後押しで積極的に海外にも輸出されている」という興味深い記述があった。どおりで最近、日本でも目立つのか。この小さな店も、最近テレビで紹介されたとかで、それなりに賑わっていた。日本人観光客もいるにはいたが、店の人と中国語で会話する馴染み風の一人客が、ささっとラーメンをすすって出て行くあたりに、地元感が漂う。中華街は路地裏にこそ、味わいがある。

 で、ラーメンの写真は一般的なので割愛。食べログhttps://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14069195/あたりにたくさん紹介されているし。

 同時に注文した「香港風鴨肉」というメニューがむしろそれ以上に美味しかった。蘭州なのに香港もあるのが、いかにも中華街ではある。「鴨」とはあるが、マガモかアイガモかはたまたアヒルかはわからない。しかし、骨付きの肉を表面を香ばしく焼き、ピーナッツ入りのスープで甘く、かつ歯ごたえを残したまま煮た(蒸した?)料理は絶品だった。

 

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