小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

 先週、出張で山口県萩市に。萩は30年ほど前、一度、やはり出張で行ったことがある。そこで萩焼の湯飲みを買った記憶はあるのだが、街並みなどよく覚えていない。

 古い城下町のたたずまいを保存する美観地区。人々の生活の匂いはしないが、そぞろ歩きは面白かった。今回もひとつ、萩焼のご飯茶碗を買う。

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日本映画いくつかと期待の監督たち

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

(2007/吉田大八監督/佐藤江梨子/佐津川愛美/永瀬正敏/永作博美)

 吉田監督は『桐島、部活やめるってよ』でブレイク。宮沢りえの『紙の月』、菅野美穂の秀作『パーマネント野ばら』、堺雅人の『クヒオ大佐』もこの人。(★★★) f:id:taa-chan:20170906173400j:plain

『湯を沸かすほどの熱い愛』

(2016/中野量太監督/宮沢りえ/杉咲花/オダギリジョー/篠原ゆき子)

 今年度のアカデミー賞外国語映画賞の日本代表に選出。まだ若手の監督だが宮沢りえ、杉咲花の演技力を引き出した手腕はすごい。『チチを撮りに』という2012年の作品も見たい。(★★★★) f:id:taa-chan:20170906173338j:plain

『SCOOP!』

(2016/大根仁監督/福山雅治/二階堂ふみ/吉田羊/リリー・フランキー/滝藤賢一)

 想像以上に面白かった。(★★★★)  福山が風俗で女の子のおっぱいをモミモミするシーンなんか、これまでの福山ファンの乙女たちにはショッキングな映像かもしれないけれど、ここまでやって、ようやく福山の演技は一皮剥け、男優としての存在感もより濃厚ブラックになった感じがする。

 二階堂ふみはその自意識過剰なところがちょっと苦手だったが、ここでの演技はいい。

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 キネ旬の『キネマ旬報ベスト・テン90回全史1921-2016』をKindle本で購入。他に是枝裕和監督の『第三の殺人』がフューチャーされている、キネ旬の9月下旬号を紙で購入。

小石川「Regal」の騒々しい夜

レガール  9時過ぎに入るが、10時過ぎから混む。 綾子さんはお休み。以前からの女性と新人の女性。 f:id:taa-chan:20170818230953j:plain スズキのカルパッチョ。

 オレンジとバルサミコベースのソースが爽やか。

 カウンターの後ろにカップル。一人喋り続ける女。

 昔の女たちのことをおぼろげに思い出す。

 過去にあんなうるさい女はいなかったなあ。あんなに野卑な男言葉で話す女は。酔っ払うとおかしくなる女はいたけれど。

 それにしても、「高卒の私が大卒を同じ仕事をしているのになぜ給料が安いの」みたいな、ここで、いま男に訴えてもどうしようもない話を延々。聞かされる第三者の立場にもなってみよ。レストランは公共空間だぞ。 俺が入る前からいて、出た後もいた。

 延々喋っていた。あんまり騒々しいので、せっかくの夏グラタンの味がようわからんかった。

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畠山さんの牡蠣

f:id:taa-chan:20170814054128j:plain  北九州酔っ払い紀行を書くつもりだったが、モヤモヤしているうちにほとんど忘れてしまった。思い出したらまたの機会に。

 昨日はつくばねで唐桑の牡蠣をいただく。珍しく産地のラベルを表示している。見れば生産者に「畠山重篤」氏の名前が。「森は海の恋人」というNPOを率い、湾に注ぎ込む川の上流での植樹運動を行っている。森林に栄養があればこそ、いい牡蠣が育つという調査と信念からだ。この話は最近は小学校の教科書にも載っているのだという。たしかに美味しい牡蠣だった。一口嚙めば、口腔が芳醇な海味に包まれる。

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北九州酔っ払い紀行(1)

 先週末に九州で仕事があって、

  1. 東京→熊本→三角→熊本→博多(天神泊)
  2. 博多→小倉(泊)
  3. 小倉→門司港→小倉→博多→東京

 というコースを、週末出張+自腹延泊という、ときどきやる手法で旅してきた。

  • ・熊本→三角のJR九州観光列車
  • ・天神の居酒屋・バー
  • ・小倉の松本清張記念館
  • ・門司港のレトロ地区
  • ・門司区清滝の大型木造料亭建築

 あたりが面白かった。

「A列車で行こう」

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 JR九州の「D&S(デザイン&ストーリー)」シリーズと名づけられた観光列車の一つ。最近は全国の鉄道でこの手の列車が走るが、ま、JR九州は草分けだ。平日なので客は少なく、ほとんどが台湾からの観光客。インバウンドには貢献しているようだ。

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 車内で観光アナウンスを担当し、土産物やアルコールなども販売するアテンダントの女性たちの微笑みがいい。訓練のたまものというより、根っから人と話すが好きみたいな若いアテンダントと、熊本産夏みかん入りのカクテルを飲みながら、しばし会話。三角駅に到着するとわざわざホームまで降りてきて、キャンデーをお土産にくれた。

 三角駅は宇土半島の先端にあり、駅前の三角東港フェリーターミナルからは天草までの船が出ている。

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 今回は立ち寄れなかったが、駅から車で10分ほどのところに「三角西港(旧港)」がある。1889年(明治22年)に門司港などとともに特別輸出港に指定され、三池炭鉱の石炭積み出し港として賑わった。2015年、ユネスコの世界遺産リストに「明治日本の産業革命遺産」のエリア7「三池」の構成要素の一つとして指定されている。

 県下から東京・大阪へ送る米は全てこの三角港から積みだされ、問屋・廻漕店も繁盛し、遊郭もあり旅館も多くあり三角港は明治三大築港の一つとまで言われるまでになった。昭和中期までは熊本県の主要港として栄えたが、天草五橋の開通による旅客輸送量の減少や八代港の開港指定による貨物取扱い量の減少、1993年(平成5年)3月の熊本新港開港などにより、現在は往時の存在感はない。(Wikipedia)

 という記述は後から触れる門司港の歴史と一部重なる。ちなみに「明治三大築港」のあと二つとは、野蒜港(宮城県東松島市)と三国港(福井県坂井市)のことだ。野蒜港には行ったことがある。明治の港湾建築は築港直後の台風で崩壊、今はその遺構らしきものが残るのみだったが……。

 三角駅から熊本へ戻る列車の待ち時間が1時間ほどあったので、最初から世界遺産巡りを考えていれば、西港までタクシー飛ばして行ったんだけれど、実はそんな大仰なものに指定されていることを知らんかったのだ。

 ただ、駅前の土産物屋の店主がいい人で、三角の歴史を詳しく語ってくれた。また来る機会があるかどうかわからないが、もし熊本・天草方面に来ることがあったら、三角西港にもぜひ足を延ばしてみたい。

きょうの朝ご飯「むき海老と茄子の生姜あんかけ」など

 このところ暑かったこともあり、ちゃんとした料理を作っていなかった。日曜から泊まりがけの北陸出張なので、料理できるのは土曜日だけ。

 というわけで、未明に起き出し、24時間スーパーに買い物に行って、しこしこ朝ご飯づくり。枝豆入りだし巻き卵はうまく巻けずにぐちゃぐちゃになってしまった。それ以外は大変美味しくできました。全体に夏っぽいお献立。「きょうの料理」8月号を参照。

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下右から:枝豆と鶏ひき肉のだし巻き卵/豆腐とおくらの味噌汁/むき海老と茄子の生姜あんかけ/十穀米ご飯/ゆで鶏とレタスにお手製ソース

「むき海老と茄子」は大原千鶴先生のレシピだが、海老は冷凍ものを解凍して使った。それでも出汁と揚げ茄子の食味とうまく調和したと思う。我ながらなかなかいい出来だったので、アップの写真もご覧あれ。

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WoWoW放映8月の関心作(WoWoW初出映画から)

 例によって映画の解説文はWoWoWサイトからの全面的なパクリです。すいません。

みんなのアムステルダム国立美術館へ

8/7(月)よる7:00

 数々の至宝を所蔵し、オランダが世界に誇るアムステルダム国立美術館。10年にも及ぶ珍騒動を経てようやく再オープンした同館の改修工事の顛末を描くドキュメンタリー。

 レンブラントやフェルメールら、オランダ絵画の名匠による傑作をはじめ、数々の至宝を所蔵するアムステルダム国立美術館。200年もの歴史を持つ同館は、2004年に全面的な改修工事が始められたものの、その設計案をめぐって市民や館長、建築家らの意見が紛糾し、計画変更と工事の中断が相次ぐ異例の事態に。2008年発表の「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」で、そのゴタゴタ騒ぎの渦中を描いたO・ホーヘンダイク監督が、本作では2013年、ようやく無事、同館が再オープンするまでを見届ける。

生きうつしのプリマ

8/8(火)よる7:00

 亡き母にうり二つのオペラ歌手の存在を知り、調査の旅に出たヒロインが探り当てた家族の過去とは? 「ハンナ・アーレント」のM・フォン・トロッタ監督による家族ドラマ。

 前作「ハンナ・アーレント」では20世紀を代表する女性哲学者の鮮烈な生きざまを実話にもとづいて描き、高い評価を得たフォン・トロッタ監督が、本作では家族にまつわる半自伝的な物語をミステリー仕立てで映画化。前作にも主演したB・スコヴァ、そして「もうひとりの女」のK・リーマンという、同監督の作品の常連役者である2人の実力派女優をW主演に起用。女優であると同時に、実際に歌手としても活躍するこの2人が、軽妙かつ味わい深い演技と歌声を披露し、何とも不思議でユニークな家族ドラマに仕上がった。

ミモザの島に消えた母

8/9(水)よる7:00

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 30年前に亡くなった母親の死に隠された意外な秘密とは? 「サラの鍵」の原作者T・ド・ロネのベストセラー小説を、L・ラフィットの主演で映画化したミステリードラマ。

 子どもの時に母親を亡くし、その喪失感からなお立ち直れずにいる主人公が、30年の歳月を経て母の死の真相解明に乗り出し、ついに探り当てた意外な真相とは? クリスティン・スコット・トーマス主演の映画「サラの鍵」の原作者として知られるフランスの女性作家ド・ロネが2009年に発表し、本国やアメリカでベストセラーとなった小説を、これが長編監督3作目となるF・ファヴラが、物語の舞台となる風景明媚な島の魅力も活用しながらムード満点に映画化。共演は「イングロリアス・バスターズ」のM・ロラン。

盗聴者

8/10(木)よる9:00|8/23(水)午後4:15

「最強のふたり」に主演したフランスの人気男優にして実力派のF・クリュゼ。彼が、秘密組織が盗聴した音声を文字起こしする孤独な男性をリアルに演じた異色のサスペンス。

 主人公は真面目かつ几帳面なために失業した男性。突然、新たな仕事が舞い込むが、それは謎の組織が盗聴した音声を文字起こしするもの。会話音声などをカセットテープで聴き、旧式のタイプライターで文字に起こしていくなど、ディテールが豊かでリアルだ。そんな作業を淡々とこなしながら、倫理的に悩む主人公役をクリュゼは的確に巧演。1980年代からフランスで活躍し、世界的に大ヒットした「最強のふたり」で知られるベテランのクリュゼだが、本作でも幅広い表現力を発揮した。WOWOWの放送が日本初公開。

ヴィジット

8/11(金・祝)よる9:00|8/21(月)午後1:30

 初めて出会う祖父母と楽しい休暇を過ごすべく、人里離れた母親の実家へ訪問旅行に出掛けた姉弟を待ち受ける恐怖を、M・ナイト・シャマラン監督が鮮烈に描く衝撃のホラー。

 「シックス・センス」や「サイン」などで映画ファンをあっと言わせて一世を風靡し、天才ストーリーテラーの名をほしいままにした鬼才シャマラン監督。今回、久々にオリジナル脚本をもとに、超低予算&ノースターながらもスリラー映画という自らの原点に回帰した同監督が、彼お得意のひねった話術と巧妙な仕掛けを凝らしてその本領を存分に発揮。手軽なハンディカメラによる主観映像を主体に、ハラハラドキドキ感満点のサスペンス劇を巧みに構築して、全米でみごとスマッシュヒットを記録し、完全復活を果たした。

日本のいちばん長い夏

8/13(日)午前11:00

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 第2次世界大戦の終戦から18年後の1963年、政治家や官僚、元軍人らが一堂に集って行なわれた歴史的座談会の様子を、豪華多彩な顔ぶれで再現した異色のドキュドラマ。

 1963年、雑誌「文藝春秋」の主催で、著名な政治家や官僚、元軍人ら、計28人が出席して1945年の終戦間際の長い夏を各自の視点で振り返る、画期的な座談会が実現。その採録は「日本のいちばん長い日」の題で同誌に掲載されて大きな反響を呼び、書籍版の刊行を経て映画化もされることに(1967年。2015年には再映画化)。この歴史的座談会の様子を、本作では現代の日本の各界を代表する著名人たちを起用して文士劇のスタイルで再現するほか、重層的な形式が試みられ、異色のドキュドラマに仕上がった。

淵に立つ

8/13(日)よる9:00|8/24(木)午後3:45

 崩壊した家族に、光は射すのか―。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞ほか、国内外で数々の映画賞に輝いた、注目の新鋭・深田晃司監督が放つ衝撃の話題作。

 「ほとりの朔子」や「さようなら」などで、現代日本映画界きっての俊英として国際的に注目と期待を集める深田晃司監督。本作では、前科持ちのどこか謎めいた男の出現により、とある家族の運命が急旋回していくさまを、同監督が峻厳なタッチで描写。家族を翻弄する謎めいた男を、「岸辺の旅」の浅野忠信が圧倒的な存在感で演じるほか、古舘寛治、筒井真理子らが各自、息詰まる力演を披露。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞に輝いたのをはじめ、日本国内でも数々の映画賞に輝き、絶賛を博した。

ほとりの朔子

8/13(日)よる11:15

 叔母に誘われ、海辺の避暑地で休暇を過ごすことになった18歳のヒロインのひと夏の体験を、「淵に立つ」の深田晃司監督ラ人気女優・二階堂ふみの顔合わせで綴った魅惑作。

 「歓待」で第23回東京国際映画祭日本映画・ある視点部門作品賞に輝いた深田晃司監督と、「ヒミ ズ」で第68回ヴェネチア国際映画祭の新人俳優賞を染谷将太と並んで受賞した二階堂ふみ。当時、ともに日本映画界の次代を担う期待の星として注目を集め、伸び盛りにあった2人が、初のタッグを組み、どこかエリック・ロメール監督の作品を思わせる、爽やかでみずみずしい青春映画がここに誕生。フランスのナント三大陸映画祭でグランプリに当たる「金の気球賞」と「若い審査員賞」をW受賞し、さらなる脚光を浴びた。

ニュースの真相

8/20(日)よる9:00|8/23(水)よる7:50

 米国で実際に起きたスクープ報道をめぐる一大騒動を通して、真実とは何か、ニュースの本質とは何かを鋭く世に問いかける、今こそ見るべきC・ブランシェット主演の注目作。

 2004年、米国の看板報道番組が、当時現職のジョージ・W・ブッシュ大統領に軍歴詐称の疑いありというスクープを報道。しかし、それを裏付ける証拠が偽造されたものであるとの疑いが浮上し、肝心のことの本質は問われないまま、番組キャスターの降板という形で事態は決着することに。その顛末を、実話をもとに映画化した本作の原題はずばり「TRUTH(=真実)」。いまやトランプ大統領の治世となり、「ポスト・トゥルースの時代」という言葉が世界中の人々に実感される今日だからこそ、必見の注目作となった。

コロニア

8/22(火)よる9:00

 軍事独裁政権下の南米チリを舞台に、極秘の拷問施設に収容された恋人を救出すべく、そこへ潜入した女性の運命を、人気女優E・ワトソンの主演で綴った息詰まるサスペンス。

  1973年、南米の国チリで軍事クーデターが起き、独裁政権が誕生。反体制分子として捕らえられた恋人が、極秘の拷問施設“コロニア”に収容・監禁されたと知り、彼を救出すべく、“コロニア”への潜入を決意するヒロインを、「ハリー・ポッター」シリーズや「美女と野獣(2017)」で知られる人気女優、ワトソンが体当たりで熱演。驚愕の史実をもとに、緊迫のドラマを生み出したのは、アカデミー短編実写映画賞の受賞歴を誇るドイツの俊英、F・ガレンベルガー監督。共演は、D・ブリュールとM・ニクヴィスト。

バーン・カントリー

8/24(木)よる9:00

 アフガニスタンから米国に亡命した元戦場記者が、田舎町である殺人事件の謎を調べるうち、町に隠されたタブーに触れていって……。不思議な味わいがある社会派ミステリー。

「127時間」で第83回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたJ・フランコ、「ザ・ファイター」で同年度アカデミー賞の助演女優賞を受賞したM・レオ、イラン出身の中東系男優D・レインズなど多彩な顔ぶれが集まったインディーズ映画の意欲作。アフガニスタンから米国に亡命した元戦場記者が主人公なのもユニークだが、発生する殺人事件の真相究明の流れもオフビート。テイストが似ているのは「ウィンターズ・ボーン」だろうか。まずは独自の余韻が鮮烈な印象を残す1本だ。WOWOWの放送が日本初公開。

二重生活(2016)

8/27(日)よる10:00

 長谷川博己が変幻自在の演技で、門脇麦と演技合戦を繰り広げるミステリードラマ。論文を書くため、理由なき尾行を始めた女子大学院生が、いつしかそれにのめり込んでいく。    小池真理子の同名小説を、NHKで放送された「開拓者たち」「ラジオ」を手掛けた岸義幸監督が、脚本と編集も兼任して映画化。門脇演じる女子大学院生の珠が、長谷川演じる編集者の石坂の尾行を始めてからの展開がスリリングで、まるでアルフレッド・ヒッチコック監督の「裏窓」など、優れたサスペンスを見ているような感覚を味わえる。ある秘密が終盤で明らかになる仕掛けなど、随所に施された凝った演出も見ものだ。珠を尾行という行為に誘う大学教授・篠原役を扮したリリー・フランキーの存在感もすばらしい。

ミス・シェパードをお手本に

8/28(月)よる9:00

 路上に止めたオンボロ車の中で自由気ままに暮らすなんとも風変わりな老婦人の姿を、イギリスきっての大女優M・スミスの主演で愉快に描いたハートウオーミングな人情喜劇。

 イギリスのロンドンを舞台に、路上に止めたオンボロ車の中で寝泊まりするホームレスの老女、ミス・シェパード。そのなんとも自由奔放でわがままで、でも憎めないチャーミングな姿を、なぜか彼女と腐れ縁の不思議な交友関係を結ぶことになった劇作家A・ベネットの実体験をもとに、ユーモラスに綴った魅惑の感動作。先に舞台化され、そこでも主演を務めたスミスとA・ジェニングスが、軽妙な掛け合い芝居を披露。とりわけ、「ハリー・ポッター」シリーズなどでも知られる大女優スミスの偏屈ばあさんぶりは絶品で最高!

ジョイ

8/29(火)よる9:00

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 平凡なシングルマザーが、自分が発明した新型モップで人生を変えようと挑むが……。「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー賞の主演女優賞に輝くJ・ローレンス主演。

 現在のハリウッドを代表する若手女優ローレンスが、オスカー受賞作「世界にひとつのプレイブック」や「アメリカン・ハッスル」でも組んだD・O・ラッセル監督や、これらの作品での共演陣、R・デ・ニーロ、B・クーパーらとまたもタッグを結成。第88回アカデミー賞でローレンスが主演女優賞にノミネートされながら日本では惜しくも劇場未公開に終わった知られざる秀作だ。実話に基づき、自分が発明した新型モップを全米TV界の通販専門チャンネルで売ろうと奮闘するシングルマザー役をローレンスは魅力的に好演。

ダニエラ 17歳の本能

8/31(木)よる11:00

 厳格なキリスト教徒の家に生まれ育った17歳の好奇心旺盛な少女が、親の監視の目を盗んで奔放な性体験に身を委ねていくさまを軽妙に綴った、南米チリ製の青春官能映画。

 厳格なキリスト教徒の家庭に生まれ育ったものの、折しも思春期を迎え、セックスに対する好奇心をどうにも抑えきれない17歳の少女ダニエラ。そんな彼女が、親の監視の目を逃れてブログに自分の想いを赤裸々に書き綴り、自由奔放な性の冒険に乗り出していくさまを、南米チリの女性監督M・リバスが軽妙なタッチで魅力的に活写。サンダンス映画祭やサンセバスチャン国際映画祭などでも上映されて受賞を果たし、好評を博した。

日本列島は「奇跡の島」なんだそうだ

www6.nhk.or.jp

「日本列島は奇跡の島」とか「世界でも類を見ない変化に富んだ地形」とか……昨日のNHKスペシャルをちら見していて、こっち方面にも「日本スゴイ!!!」の自慰的プロパカンダが浸透してきたのかとゲンナリしていたら、やっぱり、このジャンルでは名うてのウォッチャーである、早川タダノリ氏がTwitterに投稿していた。

 番組司会とナレーションは、和久田麻由子アナ。この人、好かんな、ワシは。優等生の全方位的な微笑。何かに驚いたふうの身振りもいかにもわざとらしい。実際に会えば印象も変わるかもしれないけどさ……。

 ワシの好みは、「きょうの料理」の柘植恵水アナとか、和久田と同じ東大卒でも「家族に乾杯」の小野文惠アナとかだな。オバサンばかりだけれど、そちらのほうが安心して見ていられる。若い子では「ブラタモリ」の近江友里恵アナ。天然系のボケ味が絶妙だ。やはり、NHKアナはたんなる知性派美人だけではだめで、どこかに庶民的な味を残しておいてくれないとね。

 それはともあれ、日本列島だけが奇跡なわけがあるまい。すべての地球の自然現象が一種の奇跡なんじゃないかと、ワシなどは思うのだけれど。

 そもそも今回のシリーズは、2010年放送のNスペ「日本列島 奇跡の大自然」シリーズの焼き直しというか、それを引き継いだ「地学版」ということになるのだろう。NHKは民放ほどではないにしても「奇跡」が大好きで、「体感!グレートネイチャー」では、「巨大テーブルクロスと奇跡の花園~南アフリカ・ケープ半島~」「奇跡のビッグウェーブを追え~アメリカ・ハワイ~」「地球最古の大地に奇跡の花園~北極圏バフィン島の夏~」など、「奇跡」を世界中から集めている。これまでは世界視野だったが、これからは日本にクローズアップ、というわけか。

 それにしても、こんだけ「奇跡」を安売りされるとねえ。

地の果ての奇祭

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『ハイン 地の果ての祭典』(アン・チャップマン著)

 新評論から送られてくる新刊案内で、奇妙な衣裳の人物が立つ表紙の本に目を惹かれた。「南米フエゴ諸島先住民セルクナムの生と死」と副題にある。「この秘密は、我々の最後の者が墓まで持っていかねばならない」と、おどろおどろしい惹句が踊る。

 ネットにも、この本について、あるいはセルクナムの奇祭についてはいくらか情報があった。全国紙の書評に採り上げられたらしく、少し話題になっている。欲しいのだが、人類学の専門書でもあるので、少々価格がはる。近所の図書館の蔵書リストにはあったが予約殺到で、たぶん順番が回ってくるのは半年後になるだろう。

 しかし写真からさまざまなことを想像するだけでも、楽しい。未開の世界には憧れがある。いや未開ではなく、これは優劣を超えた、我々の次元とは異なる文化圏というべきだろう。世界はまだまだ、こんなにも広いのだ。

「安倍は何を言い出すかわからない」

選挙前、店先に自民党のポスターを貼っていた個人商店の男性(70)は民進党の候補に投じた。「自民の候補者は悪くないし、知らない仲ではない」。でも獣医学部を全国につくるなどの安倍首相の発言を聞いて、「憲法改正も独り歩き。今度は何を言い出すか分からない」と感じた。

「下村さんの問題が…」 おひざ元で元秘書現職共倒れ 朝日新聞デジタル 2017年7月3日21時58分

 稲田朋美が「応援」し、下村スキャンダルが報じられ、結果的にそのせいかもしれない要因で、自民党候補者が軒並み落選した都議選板橋選挙区。スキャンダル報道の影響は大きかったにしても、それは単なる自民党への誹謗中傷と受け止められたのではなく、有権者の根拠のある不安感を突き刺し、それを増幅したのだ。

 この記事に引用されているような個人商店の男性(70歳)の実感は重要だ。

「安倍は何を言い出すかわからない」

 そういう不気味な感覚が、だんだんふつうの人々にも伝わってきているということではないか。庶民が肌身で感じる政治の実感というのは、無視できないし、無視すべきではない。

 私自身がこの数年、安倍政権に関して感じている「いやーな感じ」の根拠というのもそこにある。

稲田朋美は辞任せず、その無知蒙昧を天下に晒し続けよ

 稲田朋美=防衛相・自民党衆議院議員・日本会議国家議員懇談会所属による、公職選挙法違反、自衛隊法違反、ひいては憲法違反の発言。朝日新聞がライブで放送したきょうの記者会見をみたが、何を聞かれても「誤解をまねきかねない部分はすでに撤回した。お詫びする。しかし辞任はしない」を繰り返すだけで、古くさい比喩で恐縮だが、まるで壊れたテープレコーダーのようだった。(写真は東京新聞から)

 失言を追及して大臣の首を取って喜々となる風潮について、私は昔からよしとはしてこなかった。もちろん、大臣たる資質を満たさず、法令を遵守しない政治家をマスコミが指弾するのは当然のことだが、たとえ辞任に追い込んでも、つぎにもっと狡猾な奴が登場する可能性がある。

 失言するだけまだアホで可愛い。アホに大臣を続けさせて、もっとボロをださせたほうが、最終的には任命責任者、そいつが総裁を務める「党」の、どうしようもない体たらくを満天下にさらし続けることになるのだから、まあ、このまま大臣を続けさせればいい。

 問題は法令遵守精神を欠落させた大臣をこのまま国家防衛の責任者に留め置くことの、国益的な観点からみたリスクだが、そんなこたぁ、俺の知ったこっちゃない。ワイドショーのコメンテーター、保守、ナショナリスト、中国や北朝鮮の武力侵攻に怯える妄想族らが、頭抱えて悩めばいいだけの話である。

 それはともあれ、きょうの会見で稲田氏は、都議選候補者応援演説のなかで、

「下村(博文)先生との強いパイプもあり、自衛隊・防衛省とも連携のある○○候補(※実際の演説では実名)をお願いしたい。防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」

 と演説した箇所のうち、「防衛省、自衛隊、防衛大臣」の部分を撤回、演説の本来の趣旨は「自民党として応援をお願いしたい」ということだったと強弁した。

 自分の発言をこうも簡単にツギハギできる「撤回マジック」には恐れ入るが、そもそもなにゆえに「防衛省、自衛隊、防衛大臣」という言葉が入ってしまったかといえば、「板橋区の隣の練馬区には自衛隊の師団があり、日頃から地元住民には自衛隊に協力をいただいている。それへの感謝のつもりであった」と弁解する。

 つまり、防衛省、自衛隊、防衛大臣として感謝したことと、自民党議員として候補者への応援を要請したのは別の文脈だったと言いたいようだ。ところが実際の発言は違う。「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としても」という発言は、途中になんの接続詞もはさまず一息に発言された、一続きのものであることは、録音の起こしを読んでも、実際の発言を記録した音源を聴いても、間違いのないことだ。

 文脈を分解すれば、

 候補者は、

  • 下村博文と強いパイプがある
  • 自衛隊・防衛省とも連携がある

 したがって、

  • 防衛省として(応援をお願いしたい)
  • 自衛隊として(応援をお願いしたい)
  • 防衛大臣として(応援をお願いしたい)
  • (さらに)自民党としても応援をお願いしたい

 という構造になる。少なくとも、一般的な日本語の文法としてはそうなる。

 明らかに、防衛省の立場、自衛隊の立場、防衛大臣の立場に立って、あるいはその名を騙って、有権者に投票を乞うている。これを法律違反といわずして、何を法律違反といえばいいのか。

 真の問題は、いかに自分の発言を削除・編集して糊塗しようにも、どうにも塗り替えることができない、稲田氏の思想、その法律認識、その行動そのものである。

WoWoW放映7月後半の関心作(WoWoW初出映画から)

 例によって映画の解説文はWoWoWサイトからの全面的なパクリです。すいません。

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すばらしき映画音楽たち

7/20(木)よる9:00  8/2(水)午後2:30 

 映画をより盛り上げる重要な要素が映画音楽。その価値や長い歴史を、実際に映画音楽を手掛ける音楽家たちや一流フィルムメーカーたちにインタビューしたドキュメンタリー。

 ある医学博士によると映画音楽は、映画の観客の頭脳に多大な影響を与えているという。映画音楽とは何かという素朴かつ重要な疑問に対し、実際に映画界の最前線で映画音楽を作っている音楽家たちや一流フィルムメイカーたちが答え、さらに彼らや先人たちがどう映画音楽をクリエイトしてきたかという作業の一部を見せることで、映画音楽の魅力を再確認させられるドキュメンタリーが本作だ。毎日のようにたくさん映画を見ている人も知らなかったであろう重要な“気付き”を満載している。WOWOWの放送が日本初公開。

秘密 THE TOP SECRET

7/22(土)よる9:00  7/23(日)午後2:30 

 死刑執行後、受刑者の脳内に隠された記憶の映像化から、家族惨殺事件の意外な真相が浮かび上がる……。生田斗真主演の話題のサスペンス。WOWOW FILMS作品。

 清水玲子の大ヒットコミックを、「るろうに剣心」シリーズなどの大友啓史監督が実写映画化。人の脳に隠された記憶を映像化して事件の真相に迫るというSFタッチのサスペンスが展開する。まだ有り得ないかもしれないが、将来実現するのではと思わせる趣向で物語にリアリティを与えている。捜査を担当する人間が犯罪者の心の闇にのみ込まれていく展開はサイコサスペンス映画の王道を思わせ、家族惨殺事件の鍵を握る少女を演じる織田梨沙と、捜査班側の生田、岡田将生、大森南朋との手に汗握る演技合戦も見どころだ。

シークレット・アイズ

7/23(日)よる9:00  7/26(水)よる8:00 

 未解決殺人事件の謎を執念深く追う男女がついにたどり着いた驚愕の真実とは? N・キッドマン、J・ロバーツ、C・イジョフォーの豪華競演による衝撃のサスペンスドラマ。    第82回アカデミー外国語映画賞を受賞するなど、国内外で絶賛を博したアルゼンチン映画の秀作「瞳の奥の秘密」を、「ニュースの天才」のB・レイ監督が、物語の舞台をアメリカに置き換えてリメイク。元FBIの捜査官が、かつての同僚たちとともに、因縁深い未解決殺人事件の捜査に再び乗り出すうち、ついに意外な真実にたどり着くまでを、実力派スター同士の豪華競演でスリル満点に綴る。2大人気女優キッドマン&ロバーツが、本作で夢の初共演を実現。オリジナル版にさらにひねりを利かせたラストのオチが衝撃的。

ジャングル・ブック(2016)

7/29(土)よる8:00  7/30(日)午後4:00 

 ジャングルでオオカミに育てられた少年モーグリが体験する冒険を壮大なスケールで描いた、ディズニーの家族向けアドベンチャー。監督は「アイアンマン」のJ・ファヴロー。

 R・キプリングによる原作小説は1967年、同じくディズニーでアニメーション映画化されて有名だが、本作は最新VFXを導入し、かつてなら実写映像化が難しかった原作にアプローチ。人間のように感情豊かなたくさんの野生動物、ジャングルの風景、そして壮大な冒険物語など、家族そろって楽しめる見せ場を満載している。モーグリ役のN・セティと彼の近くにある物以外は背景も動物たちもすべてCGで描いたのが圧巻で、2017年発表の第89回アカデミー賞では視覚効果賞に輝いた。原語版の豪華声優陣も話題だ。

WoWoW放映7月前半の関心作(WoWoW初出映画から)

 例によって映画の解説文はWoWoWサイトからの全面的なパクリです。すいません。

ハドソン川の奇跡

7/1(土)よる8:00  7/2(日)午後4:00 

 2009年、NYで起きた奇跡の旅客機生還劇と、その舞台裏の知られざる実際の出来事を、巨匠C・イーストウッド監督、主演T・ハンクスが息詰まるタッチで綴った感動編。

 2009年冬、NYの空港を離陸した直後の旅客機が、不測の事態で操縦不能の絶体絶命の危機に陥る中、冷静沈着なベテラン機長は眼下に広がるハドソン川への不時着を決断。乗客乗員の155人全員が無事生還を果たし、“ハドソン川の奇跡”と呼ばれる救出劇がここに実現したものの、その後にはなおも厳しい試練が機長を待ち受けていた…。この一連のドラマティックな出来事を、巨匠イーストウッド監督が卓越した演出力で鮮やかに描写。機長に扮したハンクスも人間味あふれる名演技を披露し、絶賛を博すこととなった。

団地

7/2(日)よる9:00  7/5(水)よる8:00 

 昭和の面影の残る大阪近郊の団地を舞台に、波乱に満ちた珍騒動が展開。阪本順治監督が、「顔」以来、藤山直美と久々に再タッグを組んで放った、奇想天外な痛快群像喜劇。 大阪近郊のとある古ぼけた団地を舞台に、そこを行き来するどこかけったいで怪しげな連中が、思いも

 寄らぬ珍騒動を次々と繰り広げるさまを、現代日本映画界を代表する実力派監督・阪本順治が、不思議なユーモアたっぷりに活写。数々の映画賞に輝き、絶賛を博した「顔」以来、実に16年ぶりに同監督と組んだ藤山直美を筆頭に、阪本組の常連俳優である、岸部一徳、大楠道代、石橋蓮司ら、芸達者な名優陣が愉快な競演を披露するほか、当代きっての売れっ子人気男優・斎藤工が意外な役どころで登場するのも見もの。

荊棘の秘密

7/5(水)よる9:00 

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 国会議員選挙戦の真っ最中に、有力候補者の娘が消えた。選挙の行方しか頭にない夫に憤りながら、母親は必死の捜索を続けるが……。ソン・イェジン主演のサスペンス。

「私の頭の中の消しゴム」「四月の雪」で日本でも高い人気を誇る女優ソン・イェジンが、夫の選挙戦中に消えた愛娘の行方を捜して奔走する母親役を熱演したサスペンス。「オールド・ボーイ(2003)」のパク・チャヌク監督が、「ミスにんじん」の俊英イ・ギョンミ監督の才能に惚れ込んで大元の脚本を書き下ろした。消えた娘の痕跡を追う中で、母親がやがて思いもしなかった事実を知っていく展開がスリリングだ。「妻が結婚した」でもイェジンと夫婦役を演じたキム・ジョヒョクが夫役で共演する。

女は冷たい嘘をつく

7/6(木)よる9:00  7/19(水)午後3:15

 シングルマザーのまだ赤ん坊である娘とそのベビーシッターが突然消える。娘を捜すヒロインの熱い奮闘と葛藤を描き、韓国で大ヒットしたサスペンス。オム・ジウォンが主演。

 2016年11月に韓国で公開され、観客動員が100万人を突破するヒットを記録。まだ赤ん坊の娘をベビーシッターに誘拐されたかもしれないと考えたシングルマザーは、警察や弁護士を頼らず、自力で娘を捜そうとするが……。容疑者のベビーシッターが韓国語が話せないのに韓国へ嫁いだ中国人というのがユニークで、シングルマザーとベビーシッター、ともに同情を誘うのが見ものだ。「ソウォン/願い」のオム・ジウォンと美人女優コン・ヒョジンが白熱の顔合わせを見せた。WOWOWの放送が日本初公開。

オフィス 檻の中の群狼

7/7(金)よる9:00  7/17(月・祝)午前9:00 

 生真面目な課長が家族を惨殺して逃亡する。刑事が行方を追う中、犯人が勤務していたオフィスで奇妙な事件が発生し……。パク・ソンウン、コ・アソン共演のサイコスリラー。

「チェイサー(2008)」「殺人の告白」などのヒット作に多く参加した脚本家ホン・ウォンチャンが長編初監督に挑むサイコスリラー。オフィスという日常空間が惨劇の舞台という非日常の世界へと落ち込んでいくさまを描く。生真面目な課長が家族を惨殺して姿を消した矢先、彼の勤めていたオフィスで不可解な事件が起き始める。課長は社内に潜んでいるのか……。「皇帝のために」のパク・ソンウンが事件を追う刑事役で、「グエムル -漢江の怪物-」のコ・アソンがインターンの女性役でそれぞれ好演を見せた。

シン・ゴジラ

7/8(土)よる8:00  7/9(日)午後2:00 

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 2016年夏に公開され、日本映画として年間第2位の大ヒットを記録。庵野秀明総監督と樋口真嗣監督が首都圏を舞台に怪獣ゴジラVS日本政府&自衛隊の激闘を描いた大作!

 日本が誇る世界的人気怪獣ゴジラを日本映画として約12年ぶりに復活させ、「新世紀エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)」シリーズで知られる庵野秀明総監督と、樋口真嗣監督という、いずれも特撮に造詣が深いコンビが組み、今までに見たことがないゴジラ映画が誕生。ゴジラの大暴れをリアルかつ迫力たっぷりに描くだけでなく、もしもゴジラが出現したら政府はどう対応するかをもリアルに描き、人気俳優多数の豪華共演も魅力的。大人が楽しめる娯楽大作に仕立てた。第40回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞。

ヒットマン:インポッシブル

7/9(日)午後3:15 

 車椅子に乗った殺し屋と、彼のアシスタントになる障害者の青年2人。彼らの友情と危険な運命をスリリングかつオフビートに描いた、ハンガリー産の異色クライムアクション。

 第89回アカデミー賞の外国語映画賞にハンガリー代表としてエントリーされた話題作。車椅子に乗った殺し屋とそのアシスタントになった障害者の青年2人というトリオは、映画の題材として刺激的かもしれないが、彼らを等身大の視点から見つめ、共感を呼ぶ、クライムアクションというよりはヒューマンな感動編に仕上がっていて要注目だ。時に車椅子に乗った人や障害者が苦しむ場面もあるが、彼らが互いに支え合う描写もまた多く、ペーソスがたっぷり。伏線の数々が鮮やかに結実していくクライマックスまで見逃せない。

葛城事件

7/9(日)よる9:00  7/11(火)よる7:45

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 次男がある大事件を起こしてしまった、平凡な一家。なぜそんな事件が起きてしまったかを、「その夜の侍」の赤堀雅秋監督が、三浦友和、南果歩らの豪華共演で描いた衝撃作。

 序盤、ある一家が世間の非難を浴びている事実を執拗なまでに描くが、なぜそういう事態になったかを本作はなかなか明かさない。演劇界でも活躍する赤堀監督の前作「その夜の侍」と同様、平凡だが少しだけゆがんだ日常を生きる人々の群像をカメラはリアルに捉え、後半の悲劇も多くの日本人にとって決して他人事ではないと感じさせながら、大いに考えさせられる秀作となった。出演陣では、本作によって第41回報知映画賞、第26回東京スポーツ映画賞などで主演男優賞に輝いた三浦の、役に入り込んだ熱演が光る。

あなた、その川を渡らないで

7/10(月)よる11:00 

 韓国の小村に暮らす結婚76年目の老夫婦に密着した感動のドキュメンタリー。夫は98歳、妻は89歳という夫婦が互いを支え合って生きる姿を四季の風景とともに綴る。

 本国・韓国で国内ドキュメンタリー映画史上最高となる動員数480万人を記録した秀作。結婚76年目を迎えた98歳の夫ビョンマンさんと89歳の妻ゲヨルさんの生活に15カ月間密着し、2人が過ごす日常を丁寧に写し取る。子どもたちが親の面倒見をめぐって口論するといった赤裸々な部分などにもカメラが向けられるが、老夫婦が互いを慈しみ合う姿が日々のさまざまな場面から浮かび上がり、感動が高められていく。韓国・江原道の小村、古時里(コシリ)の豊かな自然と四季折々の風景も魅力的だ。

シチズンフォー スノーデンの暴露

7/11(火)よる11:30 

 第87回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞受賞。米国の政府機関で働いたE・スノーデンが、米政府が国民のプライバシーを侵害していると告発するまでを追った衝撃編。

 米国の2大情報機関で働いた経験を持つスノーデンは、米政府が、国民が会話している電話を盗聴したり、メールを盗み見たりしてプライバシーを侵害している事実を告発すべく、“シチズンフォー”というハンドルネームを使って本作のL・ポイトラス監督とコンタクトを取った。スノーデンは監督やジャーナリストのG・グリーンウォルドと実際に会って驚くべき証言をするが、それは“スノーデン事件”と呼ばれ、世界的に大反響を呼び……。オリヴァー・ストーン監督の問題作「スノーデン」と比べて見るとさらに興味深い。

太陽のめざめ

7/12(水)よる11:30 

 親の愛を知らずに育ち、非行を繰り返す少年と、彼の更生に力を尽くす女性判事の姿をじっくりと見守り、第68回カンヌ国際映画祭のオープニング上映作に選ばれた感動作。

 かつて母親に育児放棄された6歳の少年を保護した女性判事が、それから10年後、すっかり手に負えない不良少年となった彼と再会。心に深い傷を抱え、一向に反抗的な態度を改めようとしない少年を、どこまでも辛抱強く見守る女性判事を、フランス映画界の生ける伝説女優C・ドヌーヴが貫禄たっぷりに好演。主人公の少年役に抜擢された新人のR・パラドと彼の教育係に扮したB・マジメルも好演を披露して、第41回仏セザール賞ではそれぞれ有望若手男優賞と助演男優賞を受賞。監督は女優としても活躍するE・ベルコ。

孤独のススメ

7/13(木)よる11:15 

 孤独な毎日を送る中年男性が、奇妙な風来坊の男との共同生活を通して変化を遂げていくさまを、独特のユーモラスなタッチで描き、各国で好評を博したオランダ製人情喜劇。

 愛する妻に先立たれ、息子とも長らく音信不通のまま、オランダの小さな村でわびしい毎日を送る中年男性。そんな彼の前にある日、風来坊の男が現われて奇妙な共同生活を送るうち、いつしか主人公の心境にも変化が生じ、過去のつらい体験と和解を果たしていくさまを、独特のユーモラスなタッチで描写。2013年のロッテルダム国際映画祭やモスクワ国際映画祭でともに観客賞を受賞し、さらに、日本で開催されているSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014では長編部門最優秀作品賞に輝くなど、各国で好評を博した。

ダーク・プレイス

7/14(金)よる9:00  7/18(火)よる8:00 

 衝撃の話題作「ゴーン・ガール」の原作者、G・フリンの小説「冥闇」を、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のC・セロンの主演で映画化した戦慄のサスペンスドラマ。

 一家惨殺事件で生き残った8歳の末娘。彼女の証言により、15歳の長男が逮捕され、終身刑を宣告されることに。それから28年後、ひょんなことから封印した過去と再び向き合うことになった彼女が、ようやくたどり着いた意外な真実とは? ひと足先に映画化され、世界中を騒然とさせた「ゴーン・ガール」と同様、本作も話が進むにつれてドラマの行方が二転三転。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に続いて再共演となったセロンとN・ホルト、そしてC・G・モレッツらの息詰まる競演は、最後まで目が離せない。

ラスト・タンゴ

7/14(金)よる11:00  f:id:taa-chan:20170623113828p:plain  アルゼンチンタンゴの魅力を世界に広めた伝説的ペア、M・ニエベスとJ・C・コペス。約半世紀にわたってペアを組んだ2人の愛憎の軌跡を振り返る魅惑のドキュメンタリー。

 お互いに息の合ったコンビでアルゼンチンタンゴ界の頂点に長年君臨し、タンゴの魅力を国際的に広めるのにも多大な貢献をした伝説的ペア、ニエベスとコペス。お互いに10代半ばで出会って以来、約半世紀の長きにわたってペアを組み、その間に結婚と破局を経験。そんな2人の波乱に満ちた愛憎の軌跡を、本人たちへのインタビューと、現代の一流ダンサーたちによる再現ドラマを織り交ぜながら多彩に紹介し、タンゴファンならずとも存分に楽しめる魅惑作に仕上がった。監督は「ミュージック・クバーナ」のH・クラル。

インフェルノ(2016)

7/15(土)よる8:00  7/17(月・祝)午後3:30 

「ダ・ヴィンチ・コード」に始まるT・ハンクス主演のサスペンスアクション第3作。主人公ラングドン教授は、人類の淘汰をたくらむ大富豪の陰謀を阻止しようと奔走する。

 D・ブラウンのベストセラー小説を、巨匠R・ハワード監督と名優T・ハンクスのコンビで映画化したシリーズ第3弾。今回ハンクス扮する宗教象徴学者ラングドン教授は、増え過ぎた人類を淘汰しようとする大富豪の陰謀を阻止するため、ダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇(インフェルノ)」に隠された暗号に挑む。恐るべき陰謀に立ち向かう中で、歴史の陰に埋もれた謎が解き明かされるシリーズの醍醐味は本作でも健在。知的好奇心を刺激されるとともに、歴史深いフィレンツェの街を舞台にしたアクションを堪能できる。

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