小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

茶番は今日まで

f:id:taa-chan:20180316122308j:plain(東京新聞 2018/03/16朝刊より)

 野党不在の国会審議、安倍マンセーの自民党議員や閣僚・官僚らが、全ての責任を佐川前国税長官に押しつけ、問題の矮小化を図ろうとしている。

 つい1カ月前まで、「国税局の審議官等々やって“極めて有能な役人” だったという意識は私にはあります。したがいまして、今、この佐川というのはこの問題に関して、いわゆる虚偽答弁をしたとかいうわけでもありませんし、私どもとしては“極めて適切な人材”だと思っております」と擁護していた麻生財務大臣は一転して、「佐川の、主として佐川ですけど、佐川の答弁が誤解を受けないようにするため」と三度も呼び捨てを連呼して、佐川氏をばっさりと切り捨てた。

 まだ国税長官に在任中であれば、財務省の役人ということで呼び捨てもありだとは思うが、今は辞任して民間の人。それを呼び捨てにするのはいかがなものか。麻生という男はいつも言葉の端々に配慮のなさ、傲慢さ、人品の怪しさがにじみ出る。こういう性格は、おそらく彼の育ちから来るもの。もはや治癒不可能だろう。

 とはいうものの、こういう馬鹿馬鹿しいシーンを私たちはもう何度も、何年も見てきた。そろそろ終わりにしたいものだ。

 国会の茶番劇も今日までにしなくてはいけない。来週、野党が審議に復帰した後、佐川氏のさらに上の責任をどこまで追及できるかを、私は注目したい。

 「モリカケ問題などたいした問題ではない。もう終わったこと。国会ではもっと議論すべき大切な問題が他にある」などと、昨年段階でほざいていた識者らは、今頃何を考えているのだろうか。仄聞するに、いまなお反省もなく、ひたすら問題の矮小化や火消しに奔走している人もいるようだが、哀れなことではある。

 ちなみに同日付の東京新聞朝刊の「本音のコラム」では、元外務省主席分析官の佐藤優氏が、現在公開されている文書のなかで、誰が作成し誰に配布したかを記載する「決済用紙」が含まれていないことに疑義を呈している。

「今回、財務省が書き換えを認めた文書は、財務本省の相当高いレベルまで配布されていたはずだ。財務省が本当に隠したいのはこの事実ではないかと筆者は見ている」と。

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