ふと2003年頃の古い日記を読み返していたら、感慨深いものがあった。俺ってあの頃、めちゃくちゃ仕事してたんだな。睡眠2時間で取材に行って、妙な時間に仮眠して、また原稿を書いて、夜の飲み会にも出かけて、みたいな生活の繰り返し。仕事量は今の10倍ぐらい(笑)。いわゆるバブル時代ではないが、リーマン・ショックのずっと前。カネも稼いだが、使うのも派手だった。それが今頃になってたたっている。
そんな多忙な折に、汐留再開発で新しくなった「電通」本社を訪問したときの描写。
朝起きてから、A社のコピーをちらほら書いて、デザイナーに渡す。午後からD社の仕事で、大江戸線に乗って、汐留再開発地区の電通へ。この一帯は初めて来るが、何がどこにどうあるのか全然わからん。電通本社ビルで、ものすごいスピードのエレベーターを乗り継いで30階へ。心理的には、バットマンのゴッサム・シティのイメージ。資本主義アドバタイジング・ビジネスの悪の巣窟。その悪が社会に悪をば らまく。ま、ワシも売人の一人ではあるけれど(笑)。
我ながら「ゴッサム・シティ」の比喩は絶妙。悪の巣窟に通う若手社員は心身ともに疲弊して、社員寮のマンションから飛び降りてしまった。きっと悪魔に身を任せることが下手だったのだろう。