「あまちゃん」以来の習慣で、朝ドラ「まれ」もほぼ毎日欠かさず見るようになった(毎日録画の後から視聴だけど)。
このドラマもまた「あまちゃん」と同様、「現代上京物語」の変奏版である。舞台の一つ、能登地方の「外浦」にある「ムラ」は、若者が少なく祭りも開けなくなった一方で、都会人を驚かせる豊かな地産地消の食材がある。パティシエをめざす「まれ」の鋭敏な味覚はそこに起因するものだと説明される。
いまどきこんな田舎とはいえ、これほどの原初的な味覚をもつ若者の存在自体が「まれ」なことだと思うのだが、番組設定のあれこれはともかく、私はここで能登弁というのものを初めて耳にしたわけである。けっこう語尾にインパクトのある方言だ。
dot.asahi.comの記事
朝ドラ「まれ」 土屋太鳳・常盤貴子の能登弁を地元はどう見てる?
によれば、
石川県の方言は関西弁の影響を受けているが、県内の地域差は大きく、特に能登では町が変わると語尾が変わる。『都道府県別 全国方言辞典』(佐藤亮一編、三省堂)によると石川県の方言は、能登半島の付け根あたりから北の能登方言と南の加賀方言に大別され、能登は南側の口能登と北側の奥能登に分かれる。さらに奥能登は富山湾側の内浦と反対側の外浦で異なる。「まれ」の舞台となっている輪島市は外浦にあたる。
語尾の特徴としては、「や」「げん」「わいね」「け」などが挙げられる。それぞれ「だ」「です」「だよね」「か?」のニュアンスだ。『都道府県別 全国方言辞典』ではイントネーションに文節末で揺れる独特の「ゆすり音調」があるとしている。
実際にあの年代の若者たちが、「げん」「わいね」と話している様子を、ワシも一度ナマで聞いてみたいワイネ。