選挙前、店先に自民党のポスターを貼っていた個人商店の男性(70)は民進党の候補に投じた。「自民の候補者は悪くないし、知らない仲ではない」。でも獣医学部を全国につくるなどの安倍首相の発言を聞いて、「憲法改正も独り歩き。今度は何を言い出すか分からない」と感じた。
「下村さんの問題が…」 おひざ元で元秘書現職共倒れ 朝日新聞デジタル 2017年7月3日21時58分
稲田朋美が「応援」し、下村スキャンダルが報じられ、結果的にそのせいかもしれない要因で、自民党候補者が軒並み落選した都議選板橋選挙区。スキャンダル報道の影響は大きかったにしても、それは単なる自民党への誹謗中傷と受け止められたのではなく、有権者の根拠のある不安感を突き刺し、それを増幅したのだ。
この記事に引用されているような個人商店の男性(70歳)の実感は重要だ。
「安倍は何を言い出すかわからない」
そういう不気味な感覚が、だんだんふつうの人々にも伝わってきているということではないか。庶民が肌身で感じる政治の実感というのは、無視できないし、無視すべきではない。
私自身がこの数年、安倍政権に関して感じている「いやーな感じ」の根拠というのもそこにある。