小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

北九州酔っ払い紀行(1)

 先週末に九州で仕事があって、

  1. 東京→熊本→三角→熊本→博多(天神泊)
  2. 博多→小倉(泊)
  3. 小倉→門司港→小倉→博多→東京

 というコースを、週末出張+自腹延泊という、ときどきやる手法で旅してきた。

  • ・熊本→三角のJR九州観光列車
  • ・天神の居酒屋・バー
  • ・小倉の松本清張記念館
  • ・門司港のレトロ地区
  • ・門司区清滝の大型木造料亭建築

 あたりが面白かった。

「A列車で行こう」

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 JR九州の「D&S(デザイン&ストーリー)」シリーズと名づけられた観光列車の一つ。最近は全国の鉄道でこの手の列車が走るが、ま、JR九州は草分けだ。平日なので客は少なく、ほとんどが台湾からの観光客。インバウンドには貢献しているようだ。

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 車内で観光アナウンスを担当し、土産物やアルコールなども販売するアテンダントの女性たちの微笑みがいい。訓練のたまものというより、根っから人と話すが好きみたいな若いアテンダントと、熊本産夏みかん入りのカクテルを飲みながら、しばし会話。三角駅に到着するとわざわざホームまで降りてきて、キャンデーをお土産にくれた。

 三角駅は宇土半島の先端にあり、駅前の三角東港フェリーターミナルからは天草までの船が出ている。

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 今回は立ち寄れなかったが、駅から車で10分ほどのところに「三角西港(旧港)」がある。1889年(明治22年)に門司港などとともに特別輸出港に指定され、三池炭鉱の石炭積み出し港として賑わった。2015年、ユネスコの世界遺産リストに「明治日本の産業革命遺産」のエリア7「三池」の構成要素の一つとして指定されている。

 県下から東京・大阪へ送る米は全てこの三角港から積みだされ、問屋・廻漕店も繁盛し、遊郭もあり旅館も多くあり三角港は明治三大築港の一つとまで言われるまでになった。昭和中期までは熊本県の主要港として栄えたが、天草五橋の開通による旅客輸送量の減少や八代港の開港指定による貨物取扱い量の減少、1993年(平成5年)3月の熊本新港開港などにより、現在は往時の存在感はない。(Wikipedia)

 という記述は後から触れる門司港の歴史と一部重なる。ちなみに「明治三大築港」のあと二つとは、野蒜港(宮城県東松島市)と三国港(福井県坂井市)のことだ。野蒜港には行ったことがある。明治の港湾建築は築港直後の台風で崩壊、今はその遺構らしきものが残るのみだったが……。

 三角駅から熊本へ戻る列車の待ち時間が1時間ほどあったので、最初から世界遺産巡りを考えていれば、西港までタクシー飛ばして行ったんだけれど、実はそんな大仰なものに指定されていることを知らんかったのだ。

 ただ、駅前の土産物屋の店主がいい人で、三角の歴史を詳しく語ってくれた。また来る機会があるかどうかわからないが、もし熊本・天草方面に来ることがあったら、三角西港にもぜひ足を延ばしてみたい。

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