小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

WoWoW放映 6月の関心作(WoWoW初出映画から)

 例によって映画の解説文はWoWoWサイトからの全面的なパクリです。すいません。

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写真は『アナーキスト 愛と革命の時代』のポスターから

ディバイナー 戦禍に光を求めて

6/2(金)午前6:00

「グラディエーター」「レ・ミゼラブル」の人気俳優R・クロウが主演も兼ねて待望の初監督に挑み、2014年度のオーストラリア・アカデミー作品賞などに輝いた感動大作。

 ニュージーランドに生まれ、幼少時からオーストラリアで育ったクロウが、両国も参加した第1次世界大戦中のトルコ・ガリポリの戦いと、その戦争の傷痕を描いた本作の脚本に巡り合って、自分にはこの物語を伝える義務があると、念願の初監督に挑むことを決意。戦争によって引き裂かれた親子の気になる再会劇の行方を、恋愛や冒険劇の要素も交えながら雄大なスケールで波瀾万丈に描き、見応えのある感動作に仕立て上げた。共演は、「007/慰めの報酬」のO・キュリレンコと「ディスクローザー」のJ・コートニー。 

セトウツミ

6/4(日)よる9:00

6/8(木)よる9:00

 菅田将暉と池松壮亮がW主演した異色青春コメディ。河原にある階段に座ってしゃべっているだけの2人の高校生に、周辺の人々が微妙に絡んで独特の世界が構築されていく。

 此元和津也の人気漫画を「さよなら渓谷」や「まほろ駅前」シリーズの大森立嗣監督が実写映画化。菅田演じる元サッカー部でお調子者の瀬戸と、池松演じるクールな優等生の内海が、場所は同じでも時間が異なるシチュエーションでただ何げなくしゃべっているというのが基本設定で、短い各エピソードの中で周りにいる人たちが絡むだけの展開だが、2人の絶妙な間合いで繰り広げられる会話にくすくすと笑わされる。主役の2人以外も、マドンナ的役割の中条あやみほか、くせ者役者たちの好リリーフぶりも楽しい。

熱海殺人事件

6/7(水)よる6:50

 熱海で起きた平凡な殺人事件を無理やり劇的な事件に仕立てようと、鬼刑事が型破りな捜査を展開。劇作家つかこうへいの初期を代表する同名人気舞台劇を映画化した異色喜劇。

 1973年に初演されて翌年の岸田國士戯曲賞を当時最年少の25歳で受賞。劇作家つかの出世作となった初期の代表作で、以後もたびたび続演されている同名人気舞台劇を、つか自身の脚本によって映画化。ある青年が熱海で起こした月並みな殺人事件を、自らの強引な論理に従って劇的な事件に仕立て直そうとする名物刑事の主人公を、仲代達矢が愉快に熱演。共演は、同作の舞台で主役を演じた経歴もあり、やはりつか原作の人気舞台劇を映画化した「蒲田行進曲」に主演して一躍脚光を浴びた風間杜夫や、志穂美悦子ほか

オーバー・フェンス

6/18(日)よる9:00

 心に傷を抱えながら不器用に日々を生きる男女の姿を、切なく描写。近年再評価が進む孤高の作家・佐藤泰志の同名小説を、オダギリジョー、蒼井優の共演で映画化した感動作。

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 1990年、41歳の若さで自ら命を絶った不遇の作家、佐藤泰志。2010年、「海炭市叙景」が熊切和嘉監督の手で映画化され、2014年には「そこのみにて光輝く」が呉美保監督の手で映画化されたのに続いて、本作では、両監督と同じ大阪芸術大学出身の山下敦弘監督が、佐藤の原作小説の映画化に挑戦。人生に挫折し、孤独と空虚を心に抱えて無為な日々を過ごしていた主人公が、風変わりな女性と出会って生きる気力を取り戻していく姿を、主役2人の入魂の競演で切なく愛おしく描き出し、必見の秀作に仕上がった。

プロヴァンスの休日

6/19(月)よる6:45

 南仏の自然豊かなプロヴァンス地方に暮らす祖父の家で、初めてバカンスを過ごすことになった3兄姉弟のひと夏の思い出を、「レオン」のJ・レノ主演で感動的に描いた秀作。

 南仏プロヴァンスで暮らす祖父のもとで初めて夏のバカンスを過ごすことになった、パリっ子の3人の孫たち。当初は田舎での生活や頑固な性格の祖父になかなかなじめずにいた彼らが、根は優しい祖父と次第に打ち解けて、心を通い合わせるようになるさまを、プロヴァンス地方の大自然をバックにおおらかなタッチで活写。先に「黄色い星の子供たち」でもR・ボッシュ監督と組んだフランスの名優レノが、祖父役をいぶし銀の味わいで演じて観客の共感を誘うほか、「髪結いの亭主」のA・ガリエナが母親役で好演を披露。

あの頃エッフェル塔の下で

6/19(月)よる11:00

 現代フランス映画界きっての人気監督A・デプレシャンが、「そして僕は恋をする」でM・アマルリックが演じた主人公の若き日の初恋の思い出を甘酸っぱく描いた青春映画。

 デプレシャン監督が、彼の映画の常連俳優である個性派のアマルリックを、かつての恋愛群像劇「そして僕は恋をする」と同一のキャラクターとして本作に起用。いまや中年となり、人生の転機を迎えた彼が、とある出来事をきっかけに、若き日の冒険譚や初恋の思い出をよみがえらせて追憶に浸る様子を、青春映画特有の甘酸っぱいタッチでノスタルジックに綴る。若き日の主人公と彼の初恋のヒロインには、ともに無名の新人、Q・ドルメールとL・ロワ=ルコリネが抜擢されて、みずみずしい演技を披露し、好評を博した。 


奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ

6/21(水)よる9:00

 情熱的な女性の歴史教師との出会いを通じて、パリ郊外の公立高校の落ちこぼれクラスが一つに結束して大きく生まれ変わっていくさまを、実話をもとに綴った感動ドラマ。

 移民や貧困層が数多く暮らすパリ郊外の公立高校に新たに赴任して、多種多様な生徒たちが集まるクラスに歴史の授業を教えることになったベテラン女性教師のアンヌ。はじめは学級崩壊寸前バラバラで、校長からも半ば見放されていた落ちこぼれの生徒たちが、全国歴史コンクールへの参加という大きな課題を女性教師から与えられることで次第に一つに結束し、まさに生きた歴史の授業を体得してみごとな成果を生み出すさまを、実話をもとに映画化。世界中で熱い感動と支持を得る奇跡の作品がここに誕生することとなった。

アナーキスト 愛と革命の時代

6/22(木)よる11:00

 19世紀末のパリを舞台に、アナーキスト組織へ正体を隠して潜入した青年刑事と、美しい女性アナーキストが繰り広げる禁断の恋の行方をスリリングに描いたラブサスペンス。

 片や、第62回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作「預言者」に初主演して注目を集め、黒沢清監督の日仏合作映画「ダゲレオタイプの女」でも主役を務めたT・ラヒム。他方、第66回カンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた「アデル、ブルーは熱い色」で体当たりの熱演を披露し、一躍脚光を浴びたA・エグザルコプロス。フランス期待の男女の新星が本作で顔をそろえ、19世紀末のパリを舞台に、潜入捜査官と美しき女革命家に扮して、濃密で息詰まる演技合戦を繰り広げる。監督はこれが長編2作目の新鋭E・ワジュマン。

後妻業の女

6/24(土)よる8:00

 大竹しのぶ、豊川悦司らが共演し、黒川博行の小説「後妻業」を映画化。2016年8月に公開されて話題を呼んだ、ブラックユーモア悪女コメディ。WOWOW製作参加作品。

 “後妻業”とは、女性が遺産相続を目的に高齢の男性に近づいて結婚するという闇のビジネス。大竹が演じる、そんな“後妻業の女”である悪女は、次々と男性をたぶらかしては彼らの遺産を、自分とビジネスパートナーの結婚相談所所長(豊川)とで山分けしていくが……。もちろん、“後妻業”は社会的に許されないが、男性たちを心から魅了すべく愛らしさを絶やさない主人公役を実力派・大竹はチャーミングに巧演。関西出身の豊川、尾野真千子、水川あさみらが得意の関西弁を駆使した、テンションの高い助演も楽しめる。

帰ってきたヒトラー

6/25(日)よる9:00

 2014年にタイムスリップしたヒトラーが社会に物申す? ヒトラー本人がモノマネ芸人として人気を博すのだが? 日本でもスマッシュヒットしたシニカルコメディ。

 世界中でベストセラーとなったT・ヴェルメシュの小説をD・ヴネント監督が映画化。O・マスッチ演じるヒトラーがF・ブッシュ演じるザヴァツキとドイツ中を駆け巡る前半は実在の有名人や政治家、ネオナチと顔を合わせ、アドリブも交えたドキュメンタリータッチで、ヒトラーの時代と現代とのカルチャーギャップで笑わせる。一方彼の人気が出てくる後半では雰囲気が一変。ジワジワとくる怖さに思わず背筋がゾッとする。外見から喋り方、細かい仕草まで、ヒトラーが乗り移ったようなマスッチのなり切りぶりがみごと。

Maiko ふたたびの白鳥

6/29(木)よる11:00

 ノルウェーの国立バレエ団のプリンシパルとして活躍する日本人ダンサー、西野麻衣子。妊娠、出産、産休を経て現役復帰を目指す、彼女の新たな挑戦を追うドキュメンタリー。

 ノルウェーの国立バレエ団で、同団初の東洋人プリンシパルとなり、長年トップとして活躍してきた大阪出身の日本人女性ダンサー、西野麻衣子。30代となり、ダンサーとしての充実期を迎える一方で、ノルウェー人の夫との間に待望の子どもを授かったことを知った彼女は、心揺れながらも、赤ん坊を産むことを決意。母親譲りという浪速のど根性を武器に、出産、産休という大きなブランクを経て、「白鳥の湖」の主役という難役で舞台復帰を目指す彼女の奮闘を、ノルウェーの製作スタッフが息詰まるタッチで感動的に描く。

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