小石川日乗Hatena版

おっさんがよしなしごとを書き散らします

高校野球の日米比較

 今年の夏の高校野球は大型スラッガーやアフリカ系ハーフの俊足打者の活躍、かつ接戦、逆転、サヨナラなど試合内容もエキサイティングだ。ダイジェストしか見てなかったが、昨日の「興南vs関東一」ばかりは生中継にハマってしまい、結局最後まで見てしまった。同点の9回表にオコエに打順が回ってくる。それまでの4打席、完全に興南の比屋根投手に押さえられていたのがウソのような、ここぞというときの劇的ホームラン。ちょっと前の言い方でいえば「モッテイル」選手だ。


 今年は高校野球100周年とかで、NHKだけじゃなくてBS朝日も全試合中継。報道は過熱ぎみだが、少し冷静な視点から高校野球を読み解くコラムが今朝(8月18日)の東京新聞に載っていた。

 スポーツライターの小川勝氏の「直言タックル」。「高校球児戦う環境/公平性に議論の余地」と題して、日米の高校野球を比較している。


 それによれば、米国にも高校野球はあるが、全国大会はなく、州大会どまり。生徒数の規模によってグループ分けをしており、トーナメントではなくリーグ戦。チームは一軍と二軍にわかれており、二軍同士のリーグ戦もある。選手も年中野球浸けということはなく、野球チーム自体の活動も春と夏に限られるという。


 規模別にグループ分けしている理由を小川氏は「大規模な学校ほど選手層は厚くなる可能性が高いわけだから、大規模校と小規模校が対戦するのは公平ではないという考え方だ」と述べている。


 これも一種のアメリカン・デモクラシーというか、プラグマティズムというか。球場の土を持ち帰るとか、その様子に報道のカメラが殺到するとか、サヨナラ負けをした選手が泣き崩れるとか、そういう情緒性は、アメリカ人がみると「Why?」ということになるのかもしれない。だからこそ、スポーツ文化の違いは面白い。

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